高次脳機能障害 神経心理学検査総論

神経心理学検査とは、言語聴覚士(Speech-Language-Hearing-Therapist 略称ST)が担当する検査です。
他に病院には、理学療法士(Physical Therapist 略称PT)、作業療法士(Occupational Therapist 略称OT)が配置されています。
医師ではありませんが、言語聴覚士法、理学療法士法、作業療法士法で定められた国家資格で、厚生労働大臣が認定しています。

高次脳機能障害において、簡易知能検査、MMSE、HDS-RとWAIS-Rの検査にとどまり、数値が網羅されているだけ、という状態の被害者様を相談会等で多数お見かけします。
しかしながら、とある医師に聞けば、『WAISだけでは不十分である』とおっしゃる先生もたくさんおられます。
我々も、高次脳機能障害の立証において、WAISだけやればよい、とは考えておらず、必要に応じた神経心理学検査をすべて受けることによって、被害者様の症状をより客観的に医証に落とし込まなければならない、と考えています。

高次脳機能障害の程度を判定するには、大きく分けて4つの能力の低下を判断します。

意思疎通能力・・・記銘・記憶力、認知力、言語力

問題解決能力・・・理解力、判断能力

遂行能力・・・作業負荷に対する持続力・持久力

社会行動能力・・・社会適合性、協調性

これらの4つの能力について、6段階に分類して評価し、後遺障害等級を認定しています。

この中で特に、意思疎通能力と遂行能力については、言語聴覚士、臨床心理士等、専門家を擁する病院で専門的な検査を行えば、直接データ化して立証することが可能です。
家族のみが承知している症状を客観的な評価とする、もしくはあぶりだす作業となります。
例えば、記憶障害でも物忘れがひどい時は、短期記憶障害に特化した検査を行うことになり、会話が成り立たないような場合には、聴覚記憶に特化した検査を行うことになります。
このように、実情と客観的評価を結びつける検査プログラムを組むことが重要です。

問題解決能力、社会行動能力については、「神経系統の障害に関する医学的意見」「日常生活状況報告書」の内容を比較検討し、総合的に判断がなされています。
神経心理学検査には、以下のような検査があります。
・ミニメンタルステート検査
・長谷川式簡易痴呆スケール
・ウェクスラー成人知能検査
・レーブン色彩マトリクス検査
・コース立方体組み合わせテスト
・リバーミード行動記憶検査
・ベントン視覚記銘検査
・レイ複雑図形再生課題
・標準失語症検査
・WAB失語症検査
・トレイルメイキングテスト
・パサート
・注意機能スクリーニング検査
・標準注意検査法
・標準意欲評価法
・BADS
・ウィスコンシンカードソーティングテスト

医師面談は重要です!
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