治療中に被害者が死亡した事案について

事故受傷により治療中で、後遺障害による損害の支払い前に被害者が死亡した場合は、どのように取り扱われるのでしょうか。

受傷と死亡に相当因果関係が認められない場合

脚や腕の骨折で入院中にも心筋梗塞で亡くなったなどのケースです。
このケースでは、死亡の事実は考慮せず、通常の後遺障害事案として取り扱います。
逸失利益の計算では、症状固定日から就労可能年数までを積算し、中間利息を控除します。
生活費の控除は行いません。
後遺障害慰謝料も、規定額が認定されています。
ただし、高次脳機能障害で1級、2級、3級が認定された場合でも、将来の介護料は否定されます。

受傷と死亡の因果関係は認められないが、特段の事情が認められる場合

事故発生時点で、被害者の死亡の原因となる具体的な事由が存在していたケースです。
例えば、被害者が事故発生の時点で現代の医学水準では治癒が不可能なケース、あるいは著しく困難である重篤な疾病に罹患していたとき、または末期癌など疾病が治療時期を逸したケースなどがこれにあたります。

また、当該交通事故発生の時点で被害者の死亡が客観的に予測可能であったケースも特段の事情が認められる場合に該当します。
例えば、医師の診療録などに死期の告知を行った旨の記載が確認できるケース、などがこれにあたります。
これらのケースでは、逸失利益は被害者の月収×労働能力喪失率×症状固定日から死亡日までの月数となります。
将来の支払を含まないことから、中間利息の控除は行いません。
月数に端数が生じるときは切り上げされます。

被害者が死亡した時点で子供、または18歳未満の学生であった場合は、逸失利益は0円となります。
後遺障害慰謝料については、規定額を認定します。

受傷と死亡との間に因果関係が認められる場合

死亡事案として取り扱います。

受傷と死亡との間に因果関係の有無の判断が困難な場合

50%減額後の死亡による損害額と、後遺障害による損害額を比較し、いずれか高い方を認定します。
後遺障害を基礎とする損害計算では、50%減額、生活費の控除はありません。

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