今更ではありますが、後遺障害の認定においては、やはり病院(整形外科)が大きく影響します。
具体的にどのような差が出てくるのかを以下にまとめてみました。

膝の痛みのケース

まず、日々の診察における症状の聞き取りについてです。
患者側から症状を訴えても、その症状についてなかなか耳を傾けてくださらない病院があります。
実際にあった事例ですと、膝の痛みを初診時から訴えていたが、その痛みについて医師にあまりとりあってもらえず、リハビリ治療を続けていたものの一向に痛みが改善せず、精密検査を診察のたびに訴え続けていたAさん。
そうこうしているうちに事故から4か月が経過し、心配になったAさんは紹介状も持たずに別の病院を受診、MRI検査等を受けたところ、半月板断裂が発覚。
手術の適応も含めた検討がなされることになり、不信感を募らせたAさんは元の治療先に戻ることはありませんでした。
しかし、後遺障害認定の結果は非該当。理由は、MRI画像が事故から4か月を経過した後のものであり、事故との因果関係が不明であるため、というものでした。
もし、事故から早期の段階で元の病院の医師がMRIをオーダーし、半月板断裂が早期に発見できていたとしたら・・・
後遺障害の認定もなされたでしょうし、何よりも治療においてももっと有効な処置をとることが可能であったはずです。
痛みだけが残り、何の補償も得られず、まさに病院選びで失敗したがために、Aさんは泣き寝入りのような状態にならざるを得なくなりました。

むちうち(外傷性頚部症候群、頸椎捻挫)のケース

むちうちでは、スパーリングテスト、ジャクソンテストといったいくつかの検査があります。
それらの検査の所見は、何かを決定づけるような重大な所見ではないにしても、それほど時間のかかる検査ではない(1分ほどで可能)ため、所見として取っておくことは有用です。
後遺障害認定において、自賠責保険は『神経症状の推移について』という照会を医師にかけます。
その照会では、「神経学的検査所見が、どの時点からどの時点まで陽性であったか」を調べる項目があります。
診察時にまったくそういった所見がとられていない場合、それらの回答は『所見なし』または『正常』と書かれてしまい、自賠責はそのことを理由として(本当はそのことのみを理由としているのではなく、総合的に判断したうえで、神経学的検査所見において異常がないことを論拠とします)非該当とすることがあります。

実際に検査が行われたうえでの『正常』『所見なし』であればよいのですが、何の検査も行われないままにそのような回答となっているケースがあります。
それらも、後遺障害に理解のない病院を選んだがための不幸、と言えると思います。

まとめ

後遺障害の認定、正当な賠償の実現においては、弁護士や行政書士の選定が重要なことはもちろん、病院選びも非常に重要な要素です。
後遺障害診断書の内容ばかりに議論が行きがちですが、真に重要なのは医療照会への対応です。
その点で、治療先の選定は、その後の後遺障害認定の命運を握っているといっても過言ではないと思います。
現在の治療先に不安を感じる、などございましたら、お気軽にフリーダイヤルでご相談ください。

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