高次脳機能障害についての質問④

高次脳機能障害についての質問をQ&A形式でまとめてみました。前回の続きです。

知的障害者が頭部外傷により高次脳機能障害と診断された場合について、症状についてどのように考えていくべきか?

事故前の知的障害のレベル、事故後の高次脳機能障害を丹念に立証する必要があります。
自賠責保険の後遺障害認定基準は、健常者をモデルとしています。そのため、事故前と事故後の違いについて、細かく把握しなければなりません。
また、就労していないケースも多く、休業損害がないケースがあります。
そのため、逸失利益の請求が困難となることが多いです。
現実的には、慰謝料の請求にとどまることになります。
しかし、多くの障害者はハンディキャップを抱えながら、精一杯生きているのです。事故前から障害で苦しみ、困難な日常生活を送っています。
それに追い打ちをかけるような後遺障害となると、単なる加重では解決できない問題が残ります。
それらを慰謝料としてどのように評価していくか、弁護士の先生方の頑張りどころであると思います。

被害者とその家族との相談対応について、どのようなことを留意すべきか?

被害者を刺激・興奮させないこと、同時に被害者の示す日常の異常については、細かくメモをとる習慣をつけること、てんかんにいては、日時も必ずメモをすること、これらのことをアドバイスすべきであると思います。

認定された等級がその後も維持できるかどうかについて

自賠責の等級は、面談の上で認定されるものではなく書類審査ですので、等級が被害者の実情とはややかけ離れたものであることも時にあります。
しかしながら、被害者を担当する弁護士も、ほとんど被害者についての実情を把握していないケースも数多くあります。
そのため、実情を無視した訴訟に打って出て、その結果残念な結果となるケースもあります。
したがって、弁護士も被害者のもとに足を運び、被害者の家族と幾度も打ち合わせを行い、被害者の実情を正確に把握をしておかなければなりません。
高次脳機能障害に限ったことではありませんが、被害者の症状の実情を把握する、ということは高次脳機能障害においては特に大切なことです。

後見審判の申立と後見監督人について

事理弁識能力を喪失している1級、2級、3級では、後見審判の申立を行わなければなりません。
被害者が夫、後見人が妻の場合であっても、後見人が病弱であるときは裁判所が弁護士を後見監督人として選任することがあります。
こうなると、せっかくの丹念な立証が台無しになってしまいかねません。
後見審判と後見監督人の就任についてはスピーディに行わなければなりません。

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