高次脳機能障害において、受傷後早期の段階で、具体的には、入院中や治療中の段階から、後遺障害について対応しておくべきポイントについて説明します。
なぜ、後遺障害を残さないために治療に専念している中でそのような対応が必要なのか?
という、少し怒りにも似た思いをなされる方もおられると思います。当然のことです。お怪我を負われた、大切なご家族の回復を最優先に思い、後遺障害が残存することの想定などしておきたくはない、というお気持ちはもっともであると思います。
ただ、高次脳機能障害に限らず、交通事故の後遺障害認定においては、受傷から早期の間の対応によって、その後の認定や賠償を大きく左右してしまうこともまた事実です。
治療による回復を最優先としつつも、残存の可能性のある後遺障害について早期に対策を講じておくことは、被害者様やそのご家族が正当な補償を受けるために必要不可欠であり、今後の生活を守ることにも繋がります。
大きなお怪我を負われたからこそ、今後の対応について心がけ一つ持っておくだけでも、非常に有益であると考えます。

治療中から心がけておくべきポイント

・症状について、被害者様の状態について気付いたことについて、箇条書きでいいのでメモ帳に記載しておく
・退院時には、意識障害について調査する
・急性期の画像のチェックに加え、慢性期ではT2スターでの検査を実施する
・症状に照らし合わせ、神経心理学検査の実施について医師と協議する
・他の怪我が併発している場合は、症状固定時期等についてスケジュールを組み立てる
・休業補償についての体制を整える
・労災の場合は、労災の手続きを行う
・頭部外傷に併発する可能性のある傷病について精査(嗅覚脱失、味覚脱失、半側空間無視、等)
・高次脳機能障害の立証が可能な治療先の選定

主に、これらのポイントが挙げられます。
意識障害の程度の精査と画像の精査によって、大まかな等級認定の見通しを立てることは可能です。
これらすべてを被害者様のご家族が対応していくのはたいへんです。しかし、一番上の項目の、『症状や気づいたことの箇条書きメモ』だけでも、ある場合とない場合とでは、今後の立証作業に大きく影響してくることになります。
気づいたことはメモにしておく、と心がけておくことは、高次脳機能障害の立証において非常に大切なことです。

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