骨盤骨折の立証について

骨盤骨折について

骨盤骨折は、大きく分けて寛骨臼の骨折と骨盤輪の骨折の2つに分けることができます。
股関節は、寛骨臼と大体骨頭の2つの関節面が接する構造で、寛骨臼の骨折は股関節の関節内骨折となります。
骨盤輪の骨折は寛骨臼骨折を除いた骨折となります。

いずれもレントゲンで診断が可能ですが、骨盤の形状は複雑であるため、3DCTによって骨折の位置を把握することは非常に有用です。また、血管損傷や膀胱損傷などを伴う場合は、造影CTによって確認をしなければなりません。
寛骨臼骨折は関節内骨折であることから、正しい整復位置に戻す必要があります。
もし転位を残したまま保存的に治療した場合は、骨癒合が得られても変形性関節症が進行するため、将来に人工関節置換術に至る可能性があります。

骨盤輪骨折では、骨盤の不安定性が強いときは手術の適用となります。
スクリュー、プレート、脊椎固定用のインプラントなどを使用して内固定が行われます。
保存的治療に比べると、早期に歩行練習が可能になることが多いです。

腸骨翼骨の単独骨折または恥骨・坐骨の単独骨折

骨折部に疼痛を残しているときは、骨折部のCTで骨癒合を立証します。
変形癒合が確認できるときは、その度合いに応じて14級9号、12級13号の神経症状が認定されています。
骨盤骨の変形による12級5号の認定は、ほぼ有り得ません。
骨折後の痛みも完全に消失している場合は、後遺障害としての認定はありません。

尾骨骨折

尾骨骨折後、尾骨が屈曲変形をきたしているときは、被害者が女性であれば骨折部のCT画像によって、正常産道が保たれているかどうかの精査を産婦人科医に受ける必要があります。
尾骨の変形により正常分娩が不可能で、帝王切開を余儀なくされる場合は、11級10号が認定されます。
必ず、産婦人科医に診断を依頼しなければなりません。
男性で、尾骨に疼痛を残すときは14級9号の認定を目指すことになります。

straddle骨折、malgaigne骨折

両側の恥骨と坐骨の骨折で骨盤輪の連続性が損なわれているものや骨盤複雑垂直骨折では、創外固定器の使用で骨盤骨の安定化と整復固定が行われますが、完全に元通りに治るというのは非常に難しくなります。
恥骨結合離解や仙腸関節脱臼なども不安定性が強く、重症です。
これらの立証には、3DCTが非常に効果的です。
骨盤骨の歪みにより、左右の下肢に脚長差が生じたときは、画像鑑定等を駆使して具体的な立証が必要となります。

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