骨盤骨折の確認における3DCT

骨盤骨折では、骨盤後方部分の骨折の確認が、その後の後遺障害の立証において必要不可欠な情報となります。
それはなぜかというと、骨盤後方部分の損傷の程度が、骨盤輪の安定性に大きく影響するためです。
そのため、レントゲンでは確認が難しい骨盤後方部の状態を正確に描出するため、3DCTは非常に有用な画像所見となります。

特に、骨片の回旋変形と転位が確認しやすいため、有用な所見となります。
しかし、3DCTでも不得手な要素があり、それは転位のない骨折の場合、骨折線が描出されにくい、という点です。
転位のない骨折の場合は、3DCTの撮影は必要性が乏しいと言えます。

仙骨骨折を例に

仙骨骨折の場合、レントゲンの正面像では、腸管のガス像による影響を受けるため、骨折の状態の確認が非常に困難となります。
しかしながら3DCTを活用すると、仙骨孔部を下から見上げた画像所見が得られ、また後方からの画像で仙骨の骨折の状態や転位を明確に把握することが可能となります。

寛骨臼骨折を例に

寛骨臼骨折では、レントゲンによって骨折型の多くが診断可能ですが、腸骨内板と外板の骨折線が同一面上にないため、レントゲンでは骨折線が重なることになり、正確な骨折の状況の把握が困難である場合があります。
3DCTでは、骨頭を取り除いた関節内画像や、骨頭の関節面を描出することが可能であり、寛骨臼骨折では損傷側の骨盤片側のみを描出し、反対側の画像の重なりがなく把握できるため、骨折の状態が明瞭に把握可能です。
関節面の状態の把握、という意味では3DCTの効果は絶大です。

骨盤骨折と3DCT まとめ

3DCTは画像の回転が可能であり、骨盤片側のみの把握や骨頭を取り除いた関節面の把握が可能であるため、骨盤骨折や寛骨臼骨折の立証には非常に有用です。
しかし、転位のない骨折においては骨折線が判別しにくくなるため、有用とは言えない側面もあります。


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