股関節後方脱臼・骨折

股関節後方脱臼・骨折について

乗車中の交通事故受傷では、膝をダッシュボードに打ち付けることで発症することが多い傷病です。
膝蓋骨骨折

運転席や助手席で膝を曲げたままダッシュボードに膝を打ち付け、大腿骨が関節包を突き破り後方に押し上げられます。

股関節後方脱臼2

股関節脱臼に伴い、寛骨臼の骨折も多くのケースで見られます。
症状としては、脱臼部位の疼痛・腫れ、関節の異常可動域などがあります。
後方に大腿骨が押し上げられることにより、大腿は短くなっています。
レントゲンで、大腿骨頭が寛骨臼から外れていることを確認することができます。
後方脱臼では、外れた大腿骨頭を寛骨臼にはめ込みます。脱臼に骨折を伴っているときは、スクリューにより骨折している寛骨臼を固定します。
骨折片が坐骨神経を圧迫し、坐骨神経麻痺を引き起こすこともあります。

大腿骨頭は、3本の血管により栄養をが送り込まれていますが、脱臼によりこの血管を損傷すると、大腿骨頭に栄養や酸素が供給されなくなり、大腿骨頭が壊死に至るケースがあります。非常に重篤です。
この場合は、大腿骨頭部を切断し、人工骨頭を埋め込むことになります。大腿骨頭置換術といいます。

立証について

股関節の機能障害、疼痛、下肢の短縮、壊死に伴う人工関節置換術が後遺障害の対象となります。
骨折の程度と形状とその後の骨癒合をCTやMRIで追いかけていき、適切な症状固定時期を見逃さないことが大切です。
症状固定時期を見誤らなければ、多くは12級7号の認定が見込まれます。
それ以上の等級となると、寛骨臼蓋の骨折についての所見がポイントとなります。

人工骨頭に置換された場合は、10級10号が認定されます。
人工骨頭の耐久性は10年であると説明されることがありますが、それほど気にされる必要はありません。
人工関節の材質は、ポリエチレンから超高分子量ポリエチレン、骨頭についてはセラミックが普及し、耐久性も20年以上とされています。

骨盤骨の変形に伴い、下肢の短縮が認められるときは、いずれか上位の等級が認定されます。
実際に大腿骨や下腿骨が短縮しているわけではなく、骨盤骨の変形により生じた短縮です。
短縮が3cm以上あれば、10級8号が認定されます。
骨盤骨の高度な変形により股関節に運動障害が生じたときは、これらの等級は併合されます。

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