肩甲骨骨折について

肩甲骨骨折について

肩甲骨は、背中側の肩の部分の骨で、板状の骨です。
関節は形成しておらず、比較的自由に動かすことのできる骨ですが、外力に弱い構造となっています。

肩甲骨

肩甲骨の骨折は、肋骨が邪魔をしてレントゲンでは確認がしにくい場合が多くありますので、CTによって画像所見を得ることが非常に有効です。

交通事故では、地面に肩から叩きつけられる、肩甲骨に直接的な打撃を受ける、などで骨折しています。
多くは横骨折もしくは縦骨折ですが、鎖骨骨折や肋骨骨折、肩鎖靭帯の脱臼骨折を合併することがあります。
肩甲骨骨折は手術がなされることは少なく、三角巾、ストッキネット、装具等で肩を固定する保存的治療が選択されています。
その後はリハビリ、理学療法が実施されます。

関節窩頸部骨折で鎖骨骨折を合併すると、不安定性が生じるため鎖骨の内固定が行われます。
関節窩関節面骨折で骨片が大きいときは、反復性脱臼を防ぐために烏口突起骨折で肩鎖関節脱臼を合併したとき、肩峰骨折で肩峰が下方に転位したとき、肩峰棘骨折の基部より外側の骨折のとき、は手術の適用となることがあります。

立証について

肩甲骨の単独骨折では大多数が保存的治療であり、後遺障害を残すことはありません。
しかし、骨折部に軋轢音が認められ、骨折部の圧痛と肩関節の運動制限が残存しているときは、後遺障害の対象となります。
骨折部の3DCTを精査して、それらの器質的な原因を突き止める必要があります。

運動制限については、可動域の数値のみで認定がなされているのではないことに注意が必要です。
運動制限については、その原因となる器質的損傷を明確に立証しなければ可動域が評価されることはないのです。
骨癒合は良好で、可動域制限の原因が関節拘縮である場合、その可動域の数値では認定されず認定等級は薄められます。
可動域の数値だけで認定がなされることはない、ということは留意しておかなければなりません。
かならず、その裏付けとなる器質的損傷の証明が伴っていなければなりません。

肩甲骨骨折は、鎖骨遠位端骨折、肩鎖靭帯の脱臼骨折、肋骨骨折などに合併していることがほとんどです。
したがって、肩甲骨骨折のみに拘るのではなく、肩関節全体に視野を広げて後遺障害を検証することが大切です。

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