肩腱板損傷の立証とポイントについて

肩腱板とは

肩関節は骨同士が軟骨で接する関節面が小さく、腱板と呼ばれるベルトのような組織が上腕骨頭の大部分を覆うようにカバーしています。
腕を持ち上げるバンザイでは、腱板は肩峰、肩甲骨の最外側や靭帯からなるアーチの下に潜り込む仕組みとなっています。
アーチと腱板の間には、肩峰下滑液包があり、クッションの役割を果たしています。
疎部

立証について

腱板の断裂では、激烈な痛みと腫れの症状が出現します。
したがって、このような症状が伴わないものは事故受傷による腱板の断裂ではありません。
車同士の追突事故による腱板損傷も、受傷機転の観点から通常ありえず、認定されません。

断裂があるときは肩関節造影を行うと、肩関節から断裂による造影剤の漏れが確認できます。
エコーやMRIでも断裂部の確認は可能です。
腱板は、肩峰と上腕骨頭の間に存在し、常に圧迫を受けており、年齢とともに変性をきたします。

肩腱板の部分損傷は、若年者であれば多くのケースでリハビリ治療により治癒します。
事故直後は痛みが強く、肩の可動域は制限されますが、疼痛管理で炎症を抑え、さらにリハビリで肩の可動域を改善していくことが大切となります。

肩腱板の広範囲断裂では、どの姿勢でも痛みが激しく、夜間時痛で眠れない場合や腕の運動時痛が耐えがたい場合は、腱板修復術が適用されます。
しかしながら、中年以上の場合などでは、肩関節の拘縮が懸念されるため、安静下で外固定が実施されるケースがほとんどです。
その場合は、後遺障害の認定が想定されます。

肩腱板断裂は、MRIやエコーで立証しなければなりません。
医師がレントゲンで肩峰と上腕骨頭の裂陵の狭小化をもって腱板損傷を診断したとしても、損保料率機構調査事務所は腱板損傷を立証したとは認定してくれません。

等級は、多くのケースで肩関節の機能障害で12級6号の認定を模索していくことになりますが、腱板の広範囲断裂、肩関節脱臼、鎖骨の遠位端粉砕骨折等を合併しているケースでは10級10号の可能性も精査する必要があります。

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