脛骨顆間隆起骨折について

脛骨顆間隆起骨折

前十字靭帯付着部の剥離、裂離骨折です。
自転車やバイクからの転倒などで発生することが多い傷病です。
脛骨の上部で剥離しているのは、前十字靭帯であり大腿骨ではありません。
脛骨顆間隆起骨折は脛骨の前十字靭帯付着部の裂離骨折であり、骨折は前十字靭帯の牽引力によって生じるものです。

分類

・1型 骨片が母床からほとんど離れていないもの
・2型 骨片の前1/3~1/2が浮き上がっているが後方では母床との連続性が保たれているもの
・3型 骨片全体が母床から完全に遊離しているもの
・3+型 骨片が反転転位しているもの

骨片の転位の程度により、4タイプに分類されます。
1型、2型に対しては保存治療、2型の内、骨片の存在により完全伸展が不能な場合、前方動揺性が強い場合、と3型については手術の適用となります。

症状

膝関節の捻挫、打撲後に急激に膝関節が腫れ、強い痛みを訴え、膝を伸展することができなくなります。
診断では、XP検査と注射器による関節液の吸引が行われます。
転位がない、または軽微な場合は、XPで判断することはできませんが、膝関節内で骨折や靭帯損傷があるときは、吸引した関節液に血液が混じります。
骨折の有無を評価するには、CT、MRIが有用です。

治療

果間隆起が完全に剥離して、骨片の固定が不可能な場合は、手術による整復固定が行われますが、そうでない場合は保存的に徒手整復後、膝関節を20°屈曲位に固定します。
予後は良好で、後遺障害を残すことはあまりありません。
しかし、発見が遅れたものや放置されて陳旧化したものは、膝の可動域制限や関節の安定性を失い動揺関節となる場合があります。

後遺障害の立証について

膝関節に動揺性が認められる場合は、ストレスXP検査で左右差を立証します。
5~8mmで12級7号、8~10mmで10級11号が認定されます。
後遺障害診断書に動揺性を認める旨の記載だけでは、立証したことにはなりません。
必ずストレスXPによって左右差の動揺性の程度を明らかにしなければ等級の認定はありません。
また、CTによって骨癒合の状況も明らかにしておく必要があります。

症状固定については、6か月を経過していれば直ちに症状固定とします。
前十字靭帯の再建術ともなると、さらに半年ほどの治療期間が必要となります。
その間、保険会社から休業補償や治療費が問題なく認められるとは限りません。
したがって、早期に症状固定としてひとまず事故の解決とし、その後手術を受けるかの検討をしていくべきです。

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