賠償責任保険条項における被害者の直接請求権

損害賠償請求権者の直接請求権

被害者の直接請求権については、約款で東京海上では賠償責任保険の6条に、損保ジャパン日本興亜、三井住友、あいおいニッセイでは8条で規定しています。

1)対人事故または対物事故によって加害者の負担する法律上の損害賠償責任が発生したときは、被害者は当会社の加害者に対して支払い責任を負う限度において、当会社に対して損害賠償額の支払いを請求することができます。

2)当会社は、下記のいずれかに該当するとき、被害者に対して損害賠償額を支払います。
ただし、対人事故により生命または身体を害された者1名または1回の対物事故について、当会社がこの賠償責任条項および基本条項にしたがい加害者に対してそれぞれ支払うべき対人賠償保険金または対物賠償保険金の額を限度とします。

・加害者が被害者に対して負担する法律上の損害賠償責任の額について、被害者と加害者の間で判決が確定したとき、または裁判上の和解もしくは調停が成立したとき

・加害者が被害者に対して負担する法律上の損害賠償責任の額について、加害者、被害者の間で書面による合意が成立したとき

・被害者が加害者に損害賠償請求権を行使しないことを加害者に対して書面で承諾したとき

・法律上の損害賠償責任を負担すべき加害者で、次のいずれかに該当する事由があったとき
i被保険者またはその法定相続人の破産または生死不明
ii被保険者が死亡しかつその法定相続人がいないこと

・対人事故では、損害賠償額が対人保険金額を超えることが明らかになったとき

問題点

加害者が任意保険に加入していたとしても、保険会社が「契約者の同意なしに保険金の支払いはできない」と対応をしないケースがあります。
保険契約者が過失なしを主張しているため、保険を使いたくないと主張しているため、というのがこのケースにあたり、保険会社はそれに対して説得もせずにそのままにするケースがあります。

対策

・まずは被害者の任意保険の人身傷害保険の適用で緊急に治療費について対処します。
しかしながら、最終的には加害者を相手取って訴訟解決をすることになります。

・被害者に自動車の保有がなく、人身傷害保険の適用が受けられないときは、被害者の直接請求権を行使する以外に方法がありません。

直接請求権について

示談代行保険が発売された当時の大蔵省は、保険会社に当事者性を持たせ、弁護士法72条違反を回避する必要から被害者にも直接請求権を認めました。
現在では被害者は加害者の自賠責保険と任意保険の両方で直接請求権が認められています。
自賠責保険の特徴として直接請求権を説明している行政書士のホームページがありますが、直接請求権は何も自賠責保険に限ったことではないのです。

・対人事故で加害者に法律上の損害賠償責任がみとめられること
・保険会社が加害者に対して支払い責任を負うこと
つまり、加害者に過失が認められ、この加害者が任意保険に加入していれば、被害者または被害者から依頼を受けた弁護士は加害者の同意なく保険会社に対して直接に損害賠償請求が可能なのです。

保険会社は直接請求を受けた時、損害賠償責任額が確定し、損害賠償請求権不行使の書面による承諾がなされたとき、損害賠償額を支払わなければなりません。

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