高次脳機能障害となる原因とは?

いままで、高次脳機能障害の様々な症状について分類をしてきました。この分類はまだ続くのですが、今日は少し視点を変えまして、そもそもなぜ交通事故によって高次脳機能障害になるのか?という根本的な部分について書こうと思います。

高次脳機能障害の原因とは?

高次脳機能障害とは、交通事故に特有のものではありません。
高次脳機能障害とは、脳が損傷されることによって現れる症状のことです。
その原因には、
・脳が傷つけられたり、圧迫されることによる損傷(脳外傷)
・脳の血管が詰まったり、切れたりすることによる損傷(脳卒中)
・脳が炎症を起こしたり、酸素不足に陥ることによる損傷(脳炎、脳症)

以上の三つがあります。交通事故によって起こる高次脳機能障害の原因は、これらのうち脳外傷による脳の損傷が原因となります。

脳外傷

頭部をぶつけることにより脳に損傷を受けたものを脳外傷といいます。事故により脳に衝撃が加わることで脳内出血が起きたり、圧力がかかって脳が損傷を受けます。
外傷による脳損傷の特徴は、脳卒中のように脳の特定の領域だけが障害されることが少なく、脳全体が広くまんべんなく障害されるケースが多いことです。そのため、画像診断だけでは損傷された脳の部位を特定できないケースもあります。

脳外傷の種類

脳挫傷
脳組織の損傷で、毛細血管から出血します。
急性硬膜外血腫・急性硬膜内血腫
脳を囲っている最も外側の硬い膜(硬膜)に血腫(血液がたまる状態)ができ脳細胞が破壊されることがあります。硬膜の外側の場合は急性硬膜外血腫、硬膜の下側の場合は急性硬膜内血腫となります。
びまん性軸索損傷
脳全体が広くまんべんなく損傷されます。

脳外傷の特徴

衝撃が加わった部分の脳細胞が直接損傷した場合(外力が加わった場所と正反対側の場所が損傷されます)
・記憶障害
・失行症
・失語症
などが主に想定される症状です。記憶力が悪くなった、計算ができなくなった、文字が読めないなど、比較的低下した能力がはっきりと見て取れます。

広く全体的に衝撃を受けた場合(脳の神経線維が損傷しています)
上記の症状に加え、さらに情報処理・情報伝達がうまくいかなくなっている傾向があります。
動作が緩慢になっている、物事に注意が回らない、意欲が低下している、ボーっとしていることが多い、など。

いずれの外傷のケースであっても共通しているのは、注意障害です。
あらゆる行動の基盤となるのが注意機能です。生活の組み立ての土台となります。その注意機能に異常をきたすのが、高次脳機能障害の最も根底にある、あらゆる症状に共通する特徴です。

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