高次脳機能障害 記憶障害の検査②

記憶障害の検査には、聴覚や視覚についての記憶に焦点を当てた検査があります。
例えば、聞いたことをその場では理解したようでも五分後には聞いていないと言ったり、まったく違う言葉に置き換えてしまうなど、会話の内容を忘れているような症状の場合には、聴覚に特化した記憶検査を行います。
また、一度見た建物を覚えられないために、何度も訪問した家に「この家に初めて来た」と言う、「丸い大皿を取ってください」と言われて四角い小皿を渡してしまう、このような症状の場合では、視覚に特化した記憶検査を行います。

記憶障害も、「行動」「言語」「視覚」「聴覚」と観点を変えて分析・観察することがとても重要です。

三宅式記銘検査

ある単語と単語のペアを聞かせ、それを覚えているかを調べます。
その単語のペアは関連する組み合わせ=有関連対語と、全く無関連な組み合わせ=無関連対語、それぞれ10組で検査を行います。

・有関連対語・・・タバコ→マッチのように関連するペアの単語を聞かせます。
その後、タバコと言ったらマッチと答えられるか、3回テストします。
他には、家→庭、汽車→電車、など10組で10点満点です。
障害のない人は3回まででほぼ正しく答えます。

・無関連対語・・・入浴→財産、ガラス→神社、水泳→銀行、など関連しない組み合わせの単語のペアを聞かせ、答えさせます。
障害者は無関連対語で特に点数が悪くなります。
ここで、学習能力の低下を見ることができます。

ベントン視覚記銘検査

視覚性注意、視覚認知、視覚性記憶、視覚構成能力の四つの観点で評価します。
〇△□などの三つの図形が書かれた見本を見せて、その後それを同じ形、同じサイズ、同じ並び方で描かせ、これを10枚繰り返します。
・省略、追加はないか?
・歪みはないか?
・同じ図形を繰り返し描いていないか?(固執性のチェック)
・上下逆に描いていないか?
・並び方を間違えていないか?
・大きさを極端に違えていないか?
これらを評価します。
この検査によって、視覚性記憶だけでなく、固執性や即時記憶の障害も浮き彫りにすることが可能です。

レイ複雑図形再生課題

視覚性記憶検査です。
図形を見ながら描く模写、その直後に図形を見ないで思い出して描く直後再生、30分後に再び図形を見ないで記憶を頼りに再生する遅延再生、の三つの検査を行います。
記載の有無や歪み、適切な配置ができたかどうか18項目に分けて5段階で採点します。
視覚性記憶のみではなく、視覚性認知、視空間構成、遂行能力も評価可能です。

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