高次脳機能障害 記憶障害の検査①

記憶障害は、高次脳機能障害で最も典型的な障害です。
高次脳機能障害の場合、昔の記憶をなくすいわゆる記憶喪失とは異なった症状を示します。
高次脳機能障害における記憶障害の特徴は、記憶の回路が損傷してしまうところにあります。

・10分前に何を話したか?
・昨日さんざん「明日は病院に行く日だからね」と言っていたのに今日になったら忘れている
・薬を一日三回飲むのを忘れる
・お湯を沸かしてその場を離れると、お湯を沸かしていたことを忘れてしまう
・一時間前の会話の内容が思い出せず、同じことを何度も聞く、話す

このような症状が、高次脳機能障害の記憶障害の特徴的なものです。
つまり、即時記憶が困難になるのです。
即時記憶のための記憶回路が損傷してしまい、得た情報をひとまず保持しておくことが困難になってしまうのです。
そのため、忘れたことを指摘されても思い出すことはできず、完全に欠落してしまっています。指摘されても、「そんなことしていない(言っていない)のになぁ・・・」という認識です。

短期記憶障害であっても、例えば目で得た情報について特に覚えられなくなる場合もあります。このケースでは視覚に特化した検査を行うことで、より症状を浮き彫りにすることが可能です。

ウェクスラー記憶検査

世界的に標準とされる記憶検査で、言語を使った問題と図形を使った問題を13項目行います。
科学的に全般的な検査が可能で、この検査の数値から症状に特化した検査に進むのが理想です。
言語性記憶、視覚性記憶、一般性記憶、注意・集中、遅延再生をそれぞれ100点を標準とし、±15点を正常値として測定します。
所要時間は1時間程度、現在はWMSⅢに改訂されています。

リバーミード行動記憶検査

日常生活に即した問題を使用し、より日常生活の問題点を浮き彫りにします。
所要時間は30分程度です。
行動に対しての記憶を検査し、姓名、持ち物、約束、絵、物語、顔写真、道順、要件、見当識について測定していきます。

・姓名・・・顔写真を見せてその人の姓名を記憶させ、時間をおいてからその写真を見せ、覚えているか質問する。
・持ち物・・・患者の持ち物を借りて、しばらくしてから何を借りていたかを質問する。
・約束・・・時計のアラームをセット、20分後に鳴らし、アラームをセットしたことを覚えているかをみる。
・絵・・・風景画を見せ、時間をおいて覚えていられるかをみる。
・物語・・・短い物語を聞かせ、ストーリーを覚えているかを聞く。
・顔写真・・・顔写真を見せ、時間をおいてから覚えているかを聞く。
・道順・・・設定されたコースを一緒に歩きながら教えて、時間をおいて一人で辿らせる。
・要件・・・道順の検査の際。ある用事を言いつけ、それを覚えているかをみる。
・見当識・・・MMSEで行ったような簡単な質問をする。(日付、曜日、住所など)

鬱

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