後頭葉の損傷
脳の後ろ側を後頭葉といいます。後頭葉は、目で見た情報を分析・処理をする働きを司っています。
色、形、明るさ、模様、位置、動きなどを多角的に分析しています。人間は目に入っている情報すべてを認識しているのではなく、自分に必要な視覚情報を後頭葉で分析・選択をしているのです。
したがって、画像によって後頭葉の損傷が確認できる場合、失認症が疑われます。
具体的には、
・文字が読めない(文字を形として処理することができない。したがって、失読ではない。)
・ある絵を見てもそれが何であるかが理解できない
・相貌失認(人間の顔の部分だけが理解できなくなります。いわば、周りの人間が皆のっぺらぼうのようになってしまいます。人物の全体の感じや声などから、その人が誰であるかを判断しなければならなくなります。)
などの症状が現れます。視覚情報の分析・処理において障害が出るのが、後頭葉の損傷です。