高次脳機能障害 慢性期脳画像の重要性

高次脳機能障害に限らず、交通事故外傷では、急性期の画像、とくに受傷当日の画像が非常に大切です。
これは、我々の業界でも『常識』とされています。

高次脳機能障害でいえば、頭部外傷後すぐの画像であれば、脳内点状出血や脳室出血が確認できるからです。
それらが認められればびまん性軸索損傷と診断が可能となります。したがって、脳外傷による高次脳機能障害が後遺しやすい、と予測することが可能となります。
また、急性期の画像のもう一つの重要性は、慢性期の脳室拡大を検証する際に、その比較の画像として有用であるためです。

慢性期脳画像の重要性

慢性期の脳画像は、脳室拡大の程度が『脳外傷による高次脳機能障害』を反映する、という点で非常に重要です。
脳外傷により高次脳機能障害が残存した場合、受傷後数ヶ月で側脳室から第4脳室に至る脳室が全般的に拡大します。
これは、びまん性軸索損傷の慢性期の画像所見なのです。

頭部外傷により神経線維がびまん性に傷害された場合、白質の体積が減少し脳室が拡大することは医学的に明確になっています。
したがって、慢性期の脳画像を急性期の脳画像と比べて検討し、脳室がどの程度拡大しているのかの検討がなされるのです。
そのため、急性期の脳画像のみでは高次脳機能障害を判断することは不可能であり、慢性期の脳画像で脳室の拡大を検討しないことには、高次脳機能障害の程度を推測することは不可能なのです。

対応

とはいえ、我々は受傷直後からの被害者対応を推進しています。
そのほうが、予測される後遺障害全般について様々な方策を採ることが可能であるからです。
受傷直後であれば、急性期の脳画像で判断をせざるを得ませんから、受傷部位と外傷の程度によって起こりうる高次脳機能障害についてはあくまでも『予測』の域を出ません。
ですので、慢性期になってから、改めて慢性期の脳画像を撮影を依頼し、その画像と急性期の脳画像を専門医に診ていただく必要があります。
高次脳機能障害の後遺障害認定においては、急性期だけでなく慢性期の脳画像も非常に重要な医証である、ということは知っておかなければなりません。

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