病変の上下方向の進展状況を捉えるのは、矢状断像が優れています。
上図の赤い切り方が、矢状断像です。
正中線上には重要な正常構造物が多く、また左右の大脳半球を結ぶ脳梁も正中矢状断では重要な構造です。
この部位は軸索損傷が好発しますので、軸索損傷の特定には有用であるといえます。
ただし、頭部外傷においては矢状断は横断像に比するとそれほど有用とはいえません。我々が画像を確認する場合も、矢状断像の画像があったとしてもそれほど注目していないのが実際のところです。
矢状断像でのチェックポイント
・脳幹 ・下垂体 ・下垂体柄 ・視交叉 ・脳梁 ・斜台 ・松果体 ・上部頸髄 ・硬膜静脈洞 ・第四脳室 ・小脳虫部 ・中脳水道