頚椎椎間板ヘルニア(外傷性頸部症候群、頸椎捻挫)の発症と症状

頚椎椎間板ヘルニアは、変形した椎間板が首の神経を圧迫することにより発症します。圧迫を受ける部位が神経根か、脊髄かで発症する症状が異なります。ちなみに、ヘルニアとは「出っ張る」という意味です。

水平断の画像を見て、椎間板が左右を圧迫しているものが神経根症、真上を圧迫しているものが脊髄症となります。図示するとわかりやすいのですが・・・スミマセン。

神経根症

症状としては、首の片側の痛み、肩甲骨や肩、腕、指先にかけての痺れです。首の片側の痛みがまず発症し、その後遅れて肩甲骨や肩、腕、指先にかけて痺れが生じます。痛みも痺れも左右のどちらかで、同じ側に出ます。
椎間板の位置と障害の部位は明確に判明しており、
C4/5⇒三角筋、上腕二頭筋の筋力低下+上腕二頭筋の腱反射低下
C5/6⇒上腕二頭筋の筋力低下+腕橈骨筋の腱反射低下
C6/7⇒上腕三頭筋の筋力低下+上腕三頭筋の腱反射低下
これも図示をして視覚的に示すとわかりやすいのですが・・・
ここで大切なことは、画像からわかるヘルニアの位置と、上肢に発症する症状は整合性をもって説明ができる、ということです。ヘルニアの位置と見当違いの部位の痺れを訴えていたとすれば、それは整合性をもって説明することができない症状、となり後遺障害の認定も難しくなります。

脊髄症

症状としては、両手指の痺れです。細かい手作業が困難になります。
脊髄の圧迫が進むと、思った通りに足が出なくなり、階段を降りることが困難になったり、平地であっても走ることができなくなったりします。さらに重篤な場合は、排尿、排便障害が生じることもあります。

椎間板の変形を引き起こす原因

椎間板は背骨の動きに柔軟性をもたせるため、骨と骨の間のクッションの役割を果たしています。そのため、椎間板は水分が非常に多く弾力性があります。頸椎椎間板ヘルニアは、椎間板が何らかの理由で変形突出し、斜め後ろを通る神経根や真後ろを通る脊髄を圧迫、圧迫された神経根や脊髄が支配している部位に痺れなどの神経症状や痛みを生じる傷病です。
外傷による椎間板の弾力を超えるエネルギーの負荷が、外傷性のヘルニアの原因です。したがって、交通事故の場合、どのような事故でどのような受傷だったのか?というのが後遺障害認定においては非常に重視されると私は考えています。
ほとんど首に負荷がかかってはいないのではないか?と考えられるような事故(たとえば、ミラー同士がかすった程度の接触事故、渋滞中の軽い追突事故、など)での受傷の場合、頸椎椎間板ヘルニアとの診断があっても、交通事故との因果関係との観点から後遺障害認定が認められることは難しいと考えられます。

次回は頸椎椎間板ヘルニアの診断と治療法について書きたいと思います。

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