足関節における3DCTの有用性について

まず、そもそもCTがMRIより優れている点について、ここで改めておさらいをしておこうと思います。
CTがMRIより優れているところは、『骨癒合の確認』においてです。
私たちは医療従事者ではありません。自賠責のルールの枠組みの中で、いかに被害者の症状を立証するかについての専門家です。
であれば、『CTは骨癒合の確認においてMRIよりも優れている』このことを押さえておくだけでまずは十分です。
では、CTが骨癒合の確認で有用なのはわかったが、3D化することの有用性はどうでしょうか?
それらについて、足関節の傷病名ごとに見ていきます。
踵骨 距骨

足関節脱臼骨折

二次元のCTでは、断片的にしか骨折部を把握することができません。
関節面の適合性や骨折部の転位の状態の連続性を把握することが二次元CTはあまり得意ではないのです。
しかし、3DCTでは立体的な把握が可能であり、また全方向から骨折部の把握が可能となるため、骨折線の走行や小骨片の把握が明瞭となります。
足関節の脱臼骨折では、3DCTでの立証は非常に有用性が高いと言えます。

踵骨骨折

踵骨骨折は、足関節のあらゆる傷病の中でも最も3DCTが活躍する傷病です。
なぜなら、3DCTでは関節面の陥没の程度、部位や外側壁の状態を明瞭に確認することができるからです。
しかし、骨折部の転位の程度、変形の程度を立証するためには、従来のCTの方が有用です。
3DCTがあるということは従来のCT画像もあるはずですので、立証においてはさほど問題にはなりませんが、関節面の把握については従来のCTの方が有用な場合も多い、ということは把握しておく必要があります。
いずれにしましても、踵骨骨折の程度の把握においては3DCTは非常に有用です。

距骨骨折

距骨骨折は周囲全体が関節面であるため、非常に重篤な骨折です。
骨折が距骨下の関節面に及んでいるかどうか、これが距骨骨折の把握の最大のポイントなのですが、従来のCTでそれがいまいち判然としない場合は、3DCTによってその把握が可能な場合があります。
二次元のCTでいまいちわかりにくいときは、3DCT等も駆使して必ず画像を追いかけて距骨下関節面に骨折が及んでいることを立証しておく必要があります。
なお、壊死の有無の評価については3DCTではまったく立証できません。

まとめ

以上、主な傷病名をピックアップして足関節における3DCTの有用性について見てきました。
軟部組織の把握はMRIが必須ですが、MRIでは骨癒合が成った後でも低信号として描出するため、骨癒合の把握にはMRIよりもCTが優れているといえます。
また、3Dか従来のCTか、という点については、骨折の連続性の把握が重要なもの(脱臼骨折など)は3DCTが優れており、骨癒合の状態を見るのは従来のCTの方が優れている、おおまかに言うことができます。
いずれにしましても、案件に応じて使い分けて立証していくことが大切であるということは言うまでもありません。

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