読書の感想①

最近読んだ本の感想を書こうと思います。

タイトル・・・「男子の本懐」 城山三郎著 新潮文庫

浜口雄幸と井上準之助の二人に焦点を当てて、時代の流れに逆行する政策を貫いた政治家の生き様が描かれた小説です。浜口雄幸はロンドン条約を成功させようと努力し、戦争を極力回避しようとした政治家です。

金解禁を断行し、日本を再び世界経済の輪の中に戻そうと奔走した二人ですが、突然の世界恐慌により改革は頓挫。両名とも暗殺されてしまいます。彼らの政策の正否を論ずるつもりはありませんし、彼らの政策の正否をもってこの著書を評価するのはナンセンスだと私は思います。

ただ、これだけの覚悟と信念貫いた政治家が、今の日本にどれだけいるというのか?と問いたい。彼らを批判できるほどの覚悟を信念をもった人物が、今の日本に政治家であるかどうかを問わずにどれほど存在するのだろう・・・?

金解禁政策は、今でこそふさわしい政策ではなかったと言えるかもしれないが、正しいと信じる道を少しでも前進させようと命がけで邁進する政治家の姿勢は、とても現代人が軽視できるものではないと私は思います。彼らの仕事(政治)に対する信念の強さには感動しました。

結局は戦争への流れを止めることができなかったのだから、「男子の本懐」というタイトルはふさわしくない、馴染まないと論ずる人も見かけます。ですが、男子の本懐という言葉は、東京駅で狙撃された時に浜口自身が口にした言葉です。仮に事を成し遂げることができずに道半ばで倒れたとしても、人生を賭けて取り組むべきものが見つかって、それに命を燃焼できたのであれば、それは本懐を遂げたと言えるのではないかと私は思います。経済的な事柄が少し難しい小説でしたが、素晴らしい作品でした。

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