脳幹損傷、小脳損傷(高次脳機能障害)

外傷性による脳幹、小脳の損傷は、びまん性軸索損傷の重症型として捉えます。
つまり、脳幹や小脳に損傷が及んでいるときは、当然にびまん性軸索損傷としての要件も満たします。
(びまん性軸索損傷である、ということは、脳外傷による高次脳機能障害が後遺する可能性のある脳損傷であることを意味します)

脳幹損傷

多くの場合、受傷当日のCTでは脳表の脳挫傷やくも膜下出血を認めるのみです。
しかし、その後一週間ほど経過したMRIでは、中脳付近にT2強調像により高信号域を認めることができるようになり、出血点を核とした脳浮腫域を確認できるようになります。
その後一か月~二か月ほど経過したMRIでは、脳外の液貯留が増大、全般性脳室拡大が確認できるようになります。
さらに一年後ほど経過すると、脳外液貯留は消失するものの、脳室拡大の進行傾向を確認することができます。
高次脳機能障害の程度は脳室拡大の程度と関連しています。一年ほど経過したMRIはぜひとも確認しておかなければなりません。

高次脳機能障害は重度な障害が残ることが予想され、体幹失調や四肢麻痺を多くの場合伴います。
体幹失調のために転倒しやすく、車いすで座っていても倒れやすい、非常に重篤な後遺障害の残存が予想されます。

小脳損傷

小脳の出血は受傷直後から確認することができます。
画像的には、典型的なびまん性軸索損傷の所見に近いことが多く、出血性の損傷が目立ちます。
小脳損傷で注目すべきポイントは、『組織断裂出血(びまん性軸索損傷)であるのか』『小脳半球表面の脳挫傷であるのか』このどちらなのかを見極めることです。
小脳半球面の脳挫傷であれば、小脳失調はそれほど残らないことも予想されます。

症状としては、易怒性、自発性の低下、失調性構語障害、記銘力障害、見当識障害などが予想されます。
また、体幹失調や四肢麻痺を伴うケースもあります。

脳室拡大

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