自動車の横転や転落、バイクや自転車での転倒、などで頻発するのが脊柱の圧迫骨折です。
好発部位は、第11胸椎、Th11~第2腰椎です。
骨粗鬆症が進行している高齢者などでは、比較的軽微な事故でも胸椎や腰椎に圧迫骨折を発症することがあり、その場合は素因減額が問題となるため非常に困難を伴う賠償交渉となります。

圧迫骨折の骨折部は、時間の経過によって仮骨が形成され、形状がやや戻ることがあります。
骨折部が安定している場合は、ギプスやコルセットで固定、仮骨形成を待ちます。
骨折部が不安定な場合は、手術が選択されます。
上肢や下肢に麻痺が残存した場合は、装具の装着やリハビリ治療で改善を目指します。
椎体の骨折が大きく、骨片が椎体の後方の脊髄や神経根を圧迫し、下肢の感覚を失ったり、力が入らない場合は、手術で圧迫された神経を開放します。

圧迫骨折の立証について

脊柱の変形障害については、
・脊柱に著しい変形を残すもの
・脊柱に中程度の変形を残すもの
・脊柱に変形を残すもの
上記の三段階で等級が認定されており、脊柱に中程度の変形を残すもの、が新たに追加されました。

脊柱に変形を残すもの、とは以下に該当するものです。
・脊椎固定術が行われたもの
・脊椎圧迫骨折等を残しており、それがレントゲン等画像によって確認できるもの
・3椎以上の脊椎について、椎弓切除術等の椎弓形成術を受けたもの

中高年の胸腰椎の圧迫骨折では、陳旧性か、外傷性かが問題となります。
陳旧性とは、事故前に発症している「いつのまにか骨折」のことです。
これを見極め、立証するためにはMRI画像の検証が欠かせません。
新鮮骨折では、事故直後のT2強調画像で炎症が白く描出されます。

圧迫骨折では多くで脊柱の変形を理由に11級7号が認定されていますが、運動痛、可動域制限などの神経症状、機能障害は11級7号ら含まれての認定となっています。
後遺障害診断書の自覚症状の欄には、これら神経症状について正確に落とし込んでおかなければなりません。
脊柱の変形のみでの認定であれば、その後の賠償交渉で逸失利益の評価がゼロ評価となるためです。
症状固定時には、画像の検証、後遺障害診断書の内容の検証を含め、慎重には慎重を期さなければなりません。

前後椎の変形が50%以上のときは、著しい変形として8級2号が認定されます。
変形の計測法についても確認しておかなければなりません。
圧迫骨折は画像で一目瞭然、と立証について安易に考えていると、思わぬところで足をすくわれてしまいます。
立証にはしっかりと臨まなければなりません。

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