胸椎の骨折、腰椎の骨折の評価について

胸椎、腰椎の骨折は交通事故外傷では頻繁に発生します。
特に、Th11~L2にかけての胸腰椎の移行部は非常に脆弱であり、外傷による損傷が好発する部位です。
骨折の評価には、その骨折が安定型か、不安定型かを評価し、その記載を医師に求めることが大切です。

骨折の分類には、楔状圧迫骨折、粉砕骨折、屈曲回旋脱臼骨折、屈曲伸展損傷などに分類されます。
しかし、立証のためにはそんな医学的なことを押さえる必要はありません。
要するに、『安定型か、不安定型か?』を読み取ることができればよいのです。

まず、レントゲンやCTによって骨折がどの柱に及んでいるのか?を確認します。
脊椎は、前柱、中央柱、後柱に分類されます。
前柱は前縦靭帯、椎体および椎間板の前方1/2
中央柱は椎体および椎間板の後方1/2
後柱は椎弓、椎間関節、棘突起、棘上・棘間靭帯
となります。

3柱

これら3柱のどの部分が損傷を受けているかによって、安定性か不安定性かが判断されます。
脱臼骨折は基本的にすべて不安定性となります。
前柱や中央柱が圧縮されることにより起こる粉砕骨折は、椎体の圧縮が高度のものは手術が必要となります。これらも不安定性です。

後方要素単独損傷は、安定型となります。具体的には、横突起骨折や棘突起裂離骨折などです。
また、楔状圧迫骨折も安定型です。いわゆる典型的な圧迫骨折で、垂直に圧力が加わることで発生します。
これは、前柱のみの損傷にとどまるため、安定型です。

つまり、胸椎の骨折、腰椎の骨折は、『脊柱の安定性が確保されているのか?』ここが治療においても立証においても最も注視されるポイントなのです。
XPだけでも骨折の診断は可能なのですが、やはりCTによって脊柱の安定性を検討することが望ましいと言えます。
安定性については、医師に質問をしていただき、診断を仰いで医証に落とし込むべき要素です。

個人的な見解ですが、胸椎の骨折、腰椎の骨折は、他の部位にも増して特に『受傷起点』に注目をされているように思います。
画像所見と受傷起点(外圧の加わり方)の整合性を検討したうえで、骨折の分類を行い、脊柱の安定性について検証をしているのではないかと考えます。

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