肩関節周囲炎は、中年以降に見られる老化現象の一つです。上腕二頭筋長頭腱、関節包、腱板等が老化により炎症を発生させることが原因です。
肩関節の周りにある組織の変化や、炎症などによって肩に痛みを発症します。肩関節の動きを司る筋肉のうち、大切な四つの筋肉が骨に付着する部分を腱板といい、この腱板は上腕骨の上の部分についています。
肩関節周囲炎は年齢とともに、この腱板の炎症や部分断裂を引き起こし、これによって肩の痛みや動きの制限が現れることもあります。原因としては腱の血流不足や腱の摩擦による摩耗が考えられます。
いずれにしても、肩関節周囲炎は外傷性疾患ではありません。したがって、肩関節の可動域に制限があったとしても、外傷によるものではないので後遺障害の対象ではありません。
ご自身の傷病名が後遺障害の対象ではない傷病名である場合、慎重に対応していかなければとりかえしのつかない結果になる可能性もあります。注意が必要です。