肩の受傷(骨傷以外の傷病について)③

今回は、腱板とは何か?という機能的な部分を簡単に書きたいと思います。

腱板とは、肩甲下筋腱、棘上筋腱、棘下筋腱、小円筋腱からなる合体腱です。棘上筋腱と肩甲下筋腱の間には空隙があり、その部分を腱板疎部といいます。腱板疎部の上には烏口上腕靭帯が、腱板疎部の隙間を埋めるようなかたち存在しています。

変性した腱に必ず閉鎖性の断裂が生じるのだとすれば、人体の全ての腱に特発性断裂が生じるはずです。しかし、閉鎖的に断裂が生じる腱は、腱板、アキレス腱、上腕二頭筋長頭腱などに限られています。これは、解剖学的な背景があるのではないか?と考えられています。

腱板の働きは、主には

①上腕骨骨頭の引き下げ作用(この作用によって、骨頭は正しく関節窩に誘導される)

②肩の拳上時に、回旋筋として働く

③肩が内旋されたときに、骨頭が後方へ逸脱するのを防ぐ

などなど・・・・

わかりやすく大雑把に説明すると、上腕骨骨頭が烏口肩峰アーチに接触するのを防いでいます。骨頭が烏口肩峰アーチに擦れると疼痛が発生しますから、当然に痛みのために肩の拳上が難しくなります。それを防いでくれているのが腱板である、とものすごく簡単に大雑把ではありますがそう言えると思います。

腱板の働きは複雑で、様々な代償機構があることがその理由です。

誘導作用、引き下げ作用は上腕二頭筋長頭腱が代償し、回線筋の代償は内旋は大胸筋、大円筋、広背筋が、外旋は三角筋が担っています。このように、様々な筋、腱と相互に作用しながら肩関節のあらゆる動きに対応している、これが腱板なのです。

次回は腱板損傷を鑑別するポイントについて書きたいと思います。

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