紛センと自販機理論

ムチウチで14級9号が認定された男性被害者の相談ですが、
①逸失利益は、10年以上を請求できないか?
②休業損害や逸失利益の基礎収入を賃金センサスで請求できないか?
相談の骨子はこんなところです。
連携させていただいているとある弁護士さんは、保険会社との交渉や、紛センにおける示談の斡旋を受けることは、自動販売機でお茶を購入することと同じですよと説明しています。
例えば、500円硬貨と韓国の500ウォン硬貨は同じ大きさであり、重さも、500ウォンがほんの少し重いかな? 
の違いでしかありません。
自販機は、この違いを分別できず、500ウォンを500円と認識し、お茶が買えるのです。


500円硬貨と500ウォン

つまり、保険会社、紛センでは、要件を満たしていれば自販機と同じで、簡単に決済されるのです。
ムチウチで14級9号が認定されると、地方裁判所支払基準では、後遺障害慰謝料は110万円、逸失利益は5年がほぼ自動的に認定されています。
被害者が主婦、学生、30歳未満の若年者であれば、男女別、年齢別の賃金センサスも、ほぼ、無条件に適用されています。

45歳の会社員が、ムチウチで10年、賃金センサスの適用となると、要件は満たされていません。
したがって、この理屈が素通りすることはありません。

しかし、これが裁判となると、自販機理論は全く通用しなくなります。
被害者の職業等から、個別の損害が認定され、10年の逸失利益が認められた?
現実収入は、明らかに賃金センサス以下であるが蓋然性が認められ、基礎収入とされた?

こんな事例ありますが、喪失期間2年、現実収入でボロボロになる事例もまた存在するのです。
つまり、自販機ではないので、やってみないと分からない要素が大きいのです。

余談

1999年当時のレートでは、500ウォンは、日本円で50円程度の価値であり、 ドリルで凹みをつけ、重量を合わせる加工をした変造500ウォンによる自販機荒らしが、社会問題となりました。
2000年に造幣局は、材質を変更、偽造防止対策を施した新500円硬貨を発行しました。
2000年以降は、新500円硬貨対応の自販機に切り替わり、現在は、この手法は通用しません。

さて、質問者は、紛センに出向いて自分で解決したいと考えており、テクニックを学びたいとして、当方の交通事故無料相談会に参加しています。
つまり、独力で自販機解決を目指しているのです。
誰でも、逸失利益が10年で、しかも賃金センサスの適用を夢見るのですが、ムチウチで受傷から3ヵ月で就労にも復帰しており、職種と職歴から考えても、近い将来に、賃金センサスを超える蓋然性は認められません。
10年の逸失利益も賃金センサスも無理ですから、欲をかいた請求は断念して、紛センで解決をするようにアドバイスをして、相談会を終えたのです。

蓋然性のない要求は不可能なのです。それはどのような専門家に依頼しようと、どれだけ自身で走り回ろうとそれは変わりません。
私は~万円むちうちで勝ち取った? 
ネット上でもさまざまなエピソードで氾濫していますが、「ならぬものはならぬ」 会津の藩訓にもあるとおりです。ならぬものはならないのです。

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