神経症状についての問題点と考察

後遺障害認定では、他覚的な症状、つまり外部から見て医学的に判断が可能であるか、という観点から認定がなされています。
そのため、目に見えない神経症状(痛みや痺れ)であっても、器質的損傷に立脚した症状であるのかがポイントになるのです。

外傷性頸部症候群における神経症状の場合、頸椎の神経の圧迫所見から推定される上肢の痺れ、腰椎の神経の圧迫所見から推定される下肢の痺れが対象となりますが、その圧迫所見が事故によってもたらされた所見であるのかが判然としません。
そのため、認定については症状と治療経過から勘案して、『神経症状の残存の推定』で認定がなされることとなるのです。

よく相談会で、外傷性頸部症候群で『12級になりませんか?』というご質問をいただきます。
ここで知っていていただきたいことがあります。
12級に該当する神経症状(痺れ)とは、事故による器質的損傷によって引き起こされた神経症状であり、またその器質的損傷が残存していること、が条件となります。

解りやすく言うと・・・
骨折をした被害者がおられたとします。治療の結果その骨折の骨癒合がきれいに整復されたとき、つまり器質的損傷はあったものの現在では器質的損傷の残存がない場合は、神経症状としては14級の認定が関の山です。(機能障害は別の問題です)
しかし、骨癒合が不正癒合の結果神経症状を訴えている場合は、器質的損傷が現在も残存したうえでの神経症状の訴えになりますから、12級の認定の可能性が出てくるのです。

ですので、外傷性頸部症候群の場合、神経の器質的損傷の残存と言えるような圧迫所見なしで、明確な神経痕の圧迫なしに痺れの訴えのみでは12級の可能性はないのです。
つまり、椎間板の膨隆程度の画像所見では、どのような症状の残存の訴えがなされていたとしても12級の認定はないのです。
したがって、画像の分析なしに12級の可能性については論じることができません。

とある事務所に相談に行ったら、画像も見ないで『12級の可能性もある』などと言われた???
はっきり申し上げて、その専門家は症状だけを聞いて可能性だけを判断しているにすぎません!

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