後遺障害等級認定上の問題点

自賠法の後遺障害等級表は、労働者災害補償保険法上の障害等級に準じて作成されていますが、この障害等級の基準自体がやや古すぎるのではないかという問題があります。

後遺障害別等級表は、他覚所見(外部から見て判断できる医学的所見)を重視しており、「痛み」や「しびれ」、内科・精神系の後遺障害はほとんどとらえられていません。レントゲンには写らない「しびれ」、精神的な後遺障害は軽く認定され、実際に症状が重くても切り捨てられるケースがままあります。

自賠責保険の後遺障害別等級表は、労災保険法に準じたためか、障害者の年齢、性別、未婚・既婚、利き腕・利き足か否か、職業など、障害者の個々の事情はほとんど考慮されることのない制度です。「外貌の著しい醜状」を残したのが妙齢の未婚女性であろうと、高齢の既婚女性であろうと、支払われる保険金額に差はありません。また、用を廃した腕が利き腕であるかどうか、そのことも支払われる保険金額に何ら影響は与えません。

これらは一見「平等に」という平等主義が見られることから適正であるようにも見えます。しかし、私はこの自賠責保険が定める後遺障害救済制度は、個別事情を何ら審査することのない血の通わない制度であるように思えます。もちろん、処理の問題、保険金支払いの迅速性の問題などを考慮すれば、いたしかたのないことなのかもしれませんが・・・。ただ外国では、それらを加味して算定している国も数多くあります。

いずれにしても、基本補償の役割を担う自賠責保険の後遺障害保険金額は、やや少額すぎるのではないかと思います。世間で走っている車の15%は対人賠償保険の未加入者であるといいます。これらの未加入者に事故を起こされない保証はどこにもないのです。

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