運転席や助手席で、膝を曲げた状態のままダッシュボードなどに膝を打ち付けた場合などに、脛骨顆部骨折や膝蓋骨骨折に伴うかたちで後十字靭帯を損傷することがあります。
ラテラル・ピボット・シフトテストという検査で大まかな診断をつけることができます。
膝を屈曲させながら前後に引き出す検査なのですが、これは医師以外の素人が絶対にやってはダメです。損傷を悪化させてしまう危険があるからです。
立証方法
・筋委縮の測定(左右の比較)
・動揺性テスト
・ストレスXP撮影
・できれば靭帯のMRI撮影も
・装具の必要性を医師に診断書に記載していただく
以上によって立証を行います。
後遺障害等級
8級 動揺関節で労働に支障があり、常時固定装具の装着を絶対に必要とするもの
10級 動揺関節で労働に支障があるが、固定装具の装着を常時必要としない程度のもの
12級 動揺関節で通常の労働には固定装具の装着の必要がなく、重激な労働等に際してのみ必要のある程度のもの
後十字靭帯損傷の危険性
後十字靭帯損傷は、前十字靭帯損傷などと比べると比較的痛みや機能障害が少なく、被害者自身があまり自覚をしていないケースもあると言われています。
しかし、基本的に後十字靭帯損傷は自然治癒をすることはなく、そのまま長期間損傷を放置すると、変形性膝関節症に発展していく可能性があります。
変形性膝関節症に発展してしまうと、骨同士が直接ぶつかり合うために痛みや機能障害が生じ、日常生活に大きな支障をきたすことになります。