上腕骨頸部骨折後の内反変性骨癒合について

本日も午前中は病院同行でした。いましがたやっと事務所に戻ってきました!

高次脳機能障害についての記事を続けていますが、本日は今日病院同行で学んだことを書こうと思います。

上腕骨頸部骨折をされた被害者様の案件です。骨癒合もきれいになされたにもかかわらず、肩には大きな可動域制限が残り、腕を伸ばした時などに激しい疼痛が残存しています。事故から1年が経過しており、骨癒合も良好であるため、激しい疼痛の原因が何であるのかがいまいち判然としていませんでした。

主治医からは「五十肩(肩関節周囲炎)である。時間が経過すれば痛みは軽減してくるはず」と言われていました。ですが事故前にはまったく肩に不自由や痛みはなかったこと、今現在も受傷していない方の腕は何も問題がないことなどを考慮すると、何かあるのではないかと判断をし、懇意にさせていただいている肩の専門医をご紹介し、本日同行をして受診をしていただきました。

診断していただいた結果、すぐさま痛みの原因が判明しました。原因は、上腕骨頸部骨折後の内反変性骨癒合によるものでした。内反変性骨癒合とは、上腕骨骨頭の正常な角度よりも内向きに、内側にズレて骨癒合がなされたものをいいます。このため、内反変性骨癒合がなされた場合は、腕を下している状態でも上腕骨骨頭の状態が正常な人が肩を挙げている状態と同じ状況になってしまっているのです。

ですので、内反変性骨癒合の場合腕を水平まで挙げようと頑張る行為は、言ってみれば正常な人が肩を180度からさらに曲げようと無理をしている状態に近いのです。腕を下しているのにもかかわらず、骨頭の状態が正常な人が腕を挙げているときの骨頭の状態になってしまっていたのです。そのために腕が挙がらず、また挙げようとすると肩峰と接触することによりインピンジメント(擦れるという意味)が発生し、疼痛が生じていたのです。関節内の粉砕骨折のため、これは最善の治療がなされている、担当してきた医者を責めることはできない、ともおっしゃっていました。

痛みの原因がはっきりと解り、被害者様は気持ちがすごくスッキリとした、とおっしゃっていました。上腕骨頸部骨折後の内反変性骨癒合を疑う場合のポイントや画像診断について、簡単にではありますが先生から直々にお教えいただきました。勉強になり、ありがたかったです。

相談会で画像を見せていただいたときには、正直きれいに骨癒合がされているな、くらいにしか思わなかったのですが、変性骨癒合のために疼痛が生じているとまでは解りませんでした。勉強不足です。せめて変性骨癒合の可能性を疑えるくらいの画像診断力は身につけたいなぁ・・・と思いました。被害者様、先生共に本日はありがとうございました。

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