一括払制度を考える

保険金の一括払制度は、任意保険の対人賠償保険引受社が自賠責保険金と対人賠償保険金を一括して被害者に支払い、その後対人賠償保険引受社が自賠責保険引受社から自賠責保険金を回収する制度です。

保険金請求の二重手間の回避と、保険金支払いの迅速化に寄与していますが、それ以外の要素ももたらしたといえると思います。それは、損害査定の主導権が対人賠償保険引受社に移ったことです。

自社自賠の場合であると他社自賠の場合であるとに関わらず、対人賠償保険引受社が自賠責保険を含めた損害額全体について一括査定し、支払保険金額を決定する立場になりました。そうなると対人賠償保険引受社にはどのような配慮が働くのでしょうか?

考えられることは、支払保険金額の額を自賠責保険金額の範囲内に収めたいと努力するだろうということです。もちろん、自賠責保険の損害査定には厳しい基準があります。しかし、被害者に後遺障害が残る場合には、自賠責保険が定める各等級ごとの保険金額内に支払保険金額を収めようとするのではないかと考えられます。

人身損害に対し支払われた保険金総額に占める割合が、平成17年度で下積みの自賠責保険が70%、上積みの対人賠償保険が30%というのが、このことを如実に現わしているように思えます。

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