三井住友海上のファミリーバイク特約についての注意点

ファミリーバイク特約とは

ファミリーバイク特約は、自宅の自動車の自動車保険に付帯できる特約です。
125cc以下のバイクが対象となり、バイクそのものに任意保険をかける場合に比べて、保険料を安く抑えることができる傾向にあります。
本契約である自動車保険から対人対物賠償事故の補償に加え、人身タイプでは人身傷害保険が、自損タイプでは自損事故保険が適用可能となります。

三井住友海上のファミリーバイク特約の注意点

ファミリーバイク特約を付帯している場合、本契約の自動車の自動車保険に弁護士費用特約が付帯されていれば、ファミリーバイク特約の対象となるバイクで事故に遭った場合、自動車の弁護士費用特約を使うことができます。

しかし、三井住友海上の場合、弁護士費用特約が以下のように二種類に分類されています。
・弁護士費用特約・・・自動車事故に限らず、日常生活全般の被害事故(自転車同士の事故など)にも適用可能、一世帯に1台にセットすれば家族が所有している車にも適用
・自動車事故弁護士費用特約・・・自動車事故に限って適用可能、特約をセットした車以外には適用できない

このため、ファミリーバイク特約を付帯する際に注意が必要となるのです。
つまり、ファミリーバイク特約を付帯した本契約の自動車保険の弁護士費用特約が自動車事故弁護士費用特約であった場合は、バイクで事故に遭った場合に車の弁護士費用特約が使えません
このケースで、バイク運転中にも弁護士費用特約を適用するためには、
自動車の弁護士費用特約を、自動車事故弁護士費用特約から弁護士費用特約に変更する
ファミリーバイク特約をあきらめ、バイク自身に別途任意保険をかけてそこに弁護士費用特約をセットする
三井住友海上から他社に変更する
これらいずれかの対応が必要となります。

三井住友海上のファミリーバイク特約を契約されておられる方は、ぜひとも弁護士費用特約の内容についてご確認いただきたいと思います。
もし弁護士費用特約が『自動車事故弁護士費用特約』であった場合、自動車事故以外の事故(自転車同士の事故、歩行者と自転車の事故、など)の場合に弁護士費用特約が使えないことはもちろん、ファミリーバイク特約をつけたバイクで自動車事故に遭った場合でも弁護士費用特約を使うことができません。

交通事故無料相談では、自動車保険に関するご相談にも対応しております。
自動車保険を見直したい場合等、お気軽にご相談ください。

無料相談からはじめる交通事故解決

神戸で保険代理店様の講習会の講師を務めさせていただきました

昨日、神戸で保険代理店様の講習会にお招きいただき、講師を務めさせていただきました。
・『後遺症』と『後遺障害』の違い
・むちうち(頸椎捻挫、外傷性頚部症候群)における後遺障害等級認定の要件
・高次脳機能障害のケースにおける、後遺障害立証についての紹介
・初動対応が肝心! 代理店様にお伝えしたい初動対応についてのポイント

以上、4つのテーマについて、1時間ほど講師を務めさせていただきました。
各テーマ終了ごとにご質問やご意見をいただく形で進めましたが、積極的な意見展開やご質問をいただき、非常に有意義な講習会となりました。
特に、むちうちの認定要件についてのテーマは、非常に興味をお持ちいただいた印象を受けました。

講習会後半では、テーマからは少し逸脱した、現在の交通事故をとりまく、リスティングや広告競争、大手弁護士法人等のコンサル会社を交えての整骨院・接骨院との提携、等ビジネス化した現在の混迷した状況についてもディスカッションが行われ、興味深い意見が飛び交いました。

被害者の二次被害とも言うべき問題について、現在では数年前までには見られなかった新たな問題点が横行しているように感じます。それは、『弁護士費用特約を利用した、立証のみせかけ』という問題です。
弁護士費用特約が有る相談者に対して、『連携している放射線科の医師がいるから、弁護士費用特約を使ってその医師に意見書・鑑定書を作ってもらいます』と言って、後遺障害の立証をしているかのように見せかけるのです。

確かに、画像鑑定等を重要資料として添付したい案件、特に器質的損傷の異議などでは、そういう立証の方法が有効なケースがあることは事実です。しかしながら、多くのケースでは、主治医との傷病に対する認識のすり合わせこそが異議申立の基本であり、ましてむちうちの場合では、画像所見が決め手になるということはありません。
『後遺障害の立証をしていますよ』というアピールのために、弁護士費用特約を使ってなんでもかんでも画像鑑定等を添付し、自分の足で立証することはせず、費用についても弁護士費用特約から捻出するという、いわば『何も行わない立証』をして、画像鑑定を相談者に対するセールスポイントとして用いているのです。
しかも、その放射線科の医師というのは、大手コンサルティング会社から紹介された医師で、他の多くの弁護士も利用している医師であり、その弁護士が自分で開拓した医師ではないのです。
ですので、自賠責調査事務所には、その医師の画像鑑定書が溢れているはずで、調査事務所がそれに対してどういう印象をもっているのか・・・それは推して知るべしといったところではないでしょうか。

少し話が逸れました。
今後も、代理店様向けのセミナーの開催を積極的に行い、意見交換を行うことで、『交通事故に遭われた被害者様と最初に接点を持つ代理店様だからこそできること』について、さらに提言していきたいと思っております。

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交通乗用具に乗車中の受傷とは

人身傷害保険等、自動車保険には『他の交通乗用具に乗車中の受傷』にも適用される場合があります。
では、この交通乗用具とはいったい何でしょうか。

交通乗用具とは

・自転車搭乗中の自損事故
・歩行中や自転車搭乗中、他の自転車との交通事故
・一般的な乗り物(バス、電車、飛行機、船、モノレール、ケーブルカーなど)
・変わった乗り物(ヘリコプター、グライダー、飛行船、ロープウェー、椅子付きリフト、人力車、そり、エレベーター、エスカレーター、動く歩道、車椅子、ベビーカーなど)

上記の場合は、交通乗用具として適用されます。
例えば、エスカレーターで怪我をしたとき、人身傷害保険が適用される場合があります。

適用されない乗り物

・気球、パラシュート、ハングライダー、ジェットコースター、セーリングボート、サーフボード、ゴムボード、一輪車、スケートボード、キックボード、メリーゴーランド、ゴーカート、立体駐車場のリフト、など
これらは、交通乗用具には含まれません。

交通乗用具特約について

以前は、すべての保険会社が交通乗用具特約を補償内容に含んでいましたが、現在は東京海上、損保ジャパンなどは約款改定で削除しています。
自転車の単独事故での支払いが多く、不正な請求も多かったための措置であると考えられています。

三井住友海上の交通乗用具事故特約、あいおいニッセイ同和の交通事故特約、富士火災のFAP基本補償、全労済の交通事故危険補償特約などでは、現在も交通乗用具特約を残しています。

自賠責保険

賠償責任保険条項における被害者の直接請求権

損害賠償請求権者の直接請求権

被害者の直接請求権については、約款で東京海上では賠償責任保険の6条に、損保ジャパン日本興亜、三井住友、あいおいニッセイでは8条で規定しています。

1)対人事故または対物事故によって加害者の負担する法律上の損害賠償責任が発生したときは、被害者は当会社の加害者に対して支払い責任を負う限度において、当会社に対して損害賠償額の支払いを請求することができます。

2)当会社は、下記のいずれかに該当するとき、被害者に対して損害賠償額を支払います。
ただし、対人事故により生命または身体を害された者1名または1回の対物事故について、当会社がこの賠償責任条項および基本条項にしたがい加害者に対してそれぞれ支払うべき対人賠償保険金または対物賠償保険金の額を限度とします。

・加害者が被害者に対して負担する法律上の損害賠償責任の額について、被害者と加害者の間で判決が確定したとき、または裁判上の和解もしくは調停が成立したとき

・加害者が被害者に対して負担する法律上の損害賠償責任の額について、加害者、被害者の間で書面による合意が成立したとき

・被害者が加害者に損害賠償請求権を行使しないことを加害者に対して書面で承諾したとき

・法律上の損害賠償責任を負担すべき加害者で、次のいずれかに該当する事由があったとき
i被保険者またはその法定相続人の破産または生死不明
ii被保険者が死亡しかつその法定相続人がいないこと

・対人事故では、損害賠償額が対人保険金額を超えることが明らかになったとき

問題点

加害者が任意保険に加入していたとしても、保険会社が「契約者の同意なしに保険金の支払いはできない」と対応をしないケースがあります。
保険契約者が過失なしを主張しているため、保険を使いたくないと主張しているため、というのがこのケースにあたり、保険会社はそれに対して説得もせずにそのままにするケースがあります。

対策

・まずは被害者の任意保険の人身傷害保険の適用で緊急に治療費について対処します。
しかしながら、最終的には加害者を相手取って訴訟解決をすることになります。

・被害者に自動車の保有がなく、人身傷害保険の適用が受けられないときは、被害者の直接請求権を行使する以外に方法がありません。

直接請求権について

示談代行保険が発売された当時の大蔵省は、保険会社に当事者性を持たせ、弁護士法72条違反を回避する必要から被害者にも直接請求権を認めました。
現在では被害者は加害者の自賠責保険と任意保険の両方で直接請求権が認められています。
自賠責保険の特徴として直接請求権を説明している行政書士のホームページがありますが、直接請求権は何も自賠責保険に限ったことではないのです。

・対人事故で加害者に法律上の損害賠償責任がみとめられること
・保険会社が加害者に対して支払い責任を負うこと
つまり、加害者に過失が認められ、この加害者が任意保険に加入していれば、被害者または被害者から依頼を受けた弁護士は加害者の同意なく保険会社に対して直接に損害賠償請求が可能なのです。

保険会社は直接請求を受けた時、損害賠償責任額が確定し、損害賠償請求権不行使の書面による承諾がなされたとき、損害賠償額を支払わなければなりません。

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任意保険の年齢条件から外れる運転者から被害に遭ったケースについて

任意保険の年齢条件から外れる運転者によって被害に遭い、被害者が補償を受けられないケースは昔から何度も起きていました。
保険会社はこれを回避できる特約を設けています。
この特約には『年齢条件特約の不適用に関する特約』『運転免許取得者に対する賠償損害自動担保特約』の二種類があり、各損保会社によって選択されています。
外資系は『自動担保特約』もしくは『この特約なし』が多いです。
これらの特約は自動担保が基本です。つまり、自動車保険の契約に自動的に附帯されています。
しかしながら、約款の隅っこに書かれているだけで、保険証券やパンフレット等には記載がなされていないケースが目立ちます。
それでは、この二種類の特約について説明します。

『年齢条件特約の不適用に関する特約』

1.「年齢条件に違反」して被保険自動車を運転して起こした事故を補償します。 
2.「対人賠償」か「対物賠償」のみ補償
3.「家族か否か」、「免許を取ってからの期間」などの条件はありません。
4.年齢条件に適合した本来負担すべき保険料と、実際に負担した保険料との差額に応じて保険金は減額されます。
  (全年齢:35歳未満不担保≒100:50)
5.「記銘被保険者・本人が年齢条件を満たしていない」場合は、そもそも適用できません。

主な採用損保・・・東京海上日動、三井住友海上、あいおいニッセイ同和

『運転免許取得者に対する賠償損害自動担保特約』

1.「免許を新たに取得した家族」が「年齢条件に違反」して被保険自動車を運転して起こした事故を補償します。適用には保険会社の承認が必要です。
2.保障の対象となるのは、
  ・記名被保険者の配偶者・同居の親族(記名被保険者またはその配偶者の親族)
  ・別居の未婚の子(記名被保険者またはその配偶者の子)
3.「対人賠償」と「対物賠償」のみ補償します。
4.支払われる保険金に『年齢条件特約の不適用に関する特約』のような減額はありません。
5.免許取得後30日以内に保険の異動手続きを書面で行う必要があります。(掛け金の追徴が生じます)

主な採用損保・・・損保ジャパン

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先週末、神戸で代理店様向けのセミナーを開催しました

先週末に、神戸三宮において代理店の皆様方にお集まりいただき、交通事故対処セミナーを開催しました。
セミナーといっても完全な講義形式ではなく、円卓形式で意見交換をしながらのセミナーでした。
非常に有意義な意見交換ができたとともに、貴重な人脈を形成することができました。ご参加いただきました代理店様には、心から感謝申し上げます。

交通事故件数の現状の話から始まり、むちうち被害者への対応について、法律事務所での交通事故案件の対応について、保険について、など多岐にわたるテーマについて意見交換を行いました。
同様のセミナーが11月1日にも大阪で開催されますので、こちらもよろしくお願いいたします。

交通事故対応において最もキーとなるポイントが初動対応であり、その初動対応について最も関与する確率が高いのが保険代理店様である、ということ。
そして、その初動対応の中でぜひ実施していただきたい対応について。
これらをぜひ代理店の皆様に知っていただきたいと考えております。

『保険代理店セミナー 大阪会場』
日時・・・平成26年11月1日(土) 15時30分から17時30分(18時頃より懇親会)
場所・・・AP大阪梅田茶屋町 Eルーム(阪急梅田駅より徒歩1分、阪神梅田駅、JR大阪駅より徒歩5分、地下鉄梅田駅より徒歩3分)
対象・・・保険代理店の皆様(都道府県、地域は問いません)
費用・・・無料

交通事故のご相談はお早めに!

保険代理店の皆様へ 

交通事故を起こされた時、被害者が最も頼りになさるのは代理店の皆様です。
最近では、インターネットで簡単に情報収集ができますが、正確とは言えない情報や古い情報も多く、それらを被害者の方々が見分けることは容易なことではありません。
最近、私どもが医師、弁護士の協力を得て開催している交通事故無料相談会には、『初動対応さえしっかりしていれば・・・』という被害者様からのご相談がたくさん寄せられています。
そういった被害者様とお会いするたびに、『事故受傷後間もない時点から被害者様を支援していくことの重要性』を痛感しておりました。

交通事故は、『受傷後間もない時期でどういう対応をするか、どういう時間の過ごし方をするか』によってその後の被害者様が辿る事故解決への苦難の度合いは大きく変動します。
事故受傷から間もない時期、つまり初動対応が理想的な交通事故解決の最も重要なポイントなのです
そして、事故後間もない時点で被害者様に接するのは、他ならぬ代理店の皆様なのです。

そのような代理店様、被害者様に対しまして、アドバイス等のご協力をさせていただきたいと思っております。
無料交通事故相談会等をご利用いただきまして、被害者様とともにどうぞご相談いただけましたらと思います。

自賠責保険の後遺障害別等級表が孕む問題点

制度上の限界

自賠責保険の後遺障害別等級表は、労働者災害補償保険法上の障害等級に準じて作成がなされています。
しかし、その対象範囲は、労災保険の場合は15歳以上の働ける年代層が対象であるのに対し、自賠法の対象は幼児や高齢者も含む、交通事故被害者全般が対象となります。

また、労働者災害補償保険法上の障害等級は、そもそも炭鉱労働者を想定して作成がなされたものであり、それを現代にそのまま適用しているのです。
自賠責保険が後遺障害別等級表を、労働者災害補償保険の障害等級に準じているということは、つまり交通事故による後遺障害の認定基準を炭鉱労働における労働災害による後遺障害の認定基準をそのまま準用していることとなり、内容的に問題があることはもちろん、障害等級の認定の基準自体が古すぎるという問題があるのです。

平等を建前とするゆえの歪み

自賠責保険の後遺障害別等級認定表は、平等を建前として作成されています。
しかしその平等によって、『性別』『利き腕であるかどうか』『未婚・既婚の別』『年齢』などの個別事情は一切考慮されません。

例えば、指の用を廃した場合であっても、被害者の職業がピアニストであったとしても、自賠責においてはその事実は一切考慮がなされません。
また、顔に傷跡が残った場合であっても、その被害者が妙齢の未婚女性であっても、老齢の既婚女性であっても、自賠責では支払われる保険金額に変わりはないのです。

労災に準じるがゆえの弊害

先にも述べましたように、自賠法上の後遺障害別等級認定表は、労働者災害補償保険法上の障害等級に準じています。
したがって、後遺障害の評価においては『労働能力の喪失』によって評価がなされ、そのために、『被害者が好きなスポーツを楽しむことを奪われた』『被害者が特定の趣味を障害によって楽しむことを奪われた』といった、生活上の生きがいを喪失したことに対する評価はなされません。
慰謝料は自賠責にもありますが、それは上記のような『生きがいや趣味を奪われたことを算定したもの』ではないのです。
外国では、これらの『生きがいの喪失』に対して一定の賠償金が支払われるのが一般的です。

まとめ

以上のように、自賠法上の後遺障害認定基準には、さまざまな問題点があります。後遺障害の実情とかけ離れた基準になっているものもあります。
個別事情は一切考慮されず、平等を建前にしていますが、平等を建前とするがために非常に血の通わない、冷徹とも思えるような制度となっているのです。

ご相談にお越しになる被害者の皆様の中には、『なぜ?』『こんなに症状が辛いのに・・・』と言って悲嘆される方もおられます。
しかし、私たちは『自賠法上の認定基準』の中で後遺障害等級を獲得していかなければなりません。
この冷徹とも言えるルールに則ってでしか、どれだけ症状を訴えたとしても『自賠法上では』等級の認定はなされないのです。

現状では、自賠法の範囲外で後遺障害を訴えていくのであれば、それは『裁判・示談』において斟酌を求めていくほかありません。

運行とは? ~運行にあたる場合、あたらない場合~

自賠法3条に、以下の条文があります。

自賠法3条 自己のために自動車を運行の用に供する者は、その運行によって他人の生命又は身体を害したときは、これによって生じた損害を賠償する責に任ずる。ただし、自己及び運転者が自動車の運行に関し注意を怠らなかったこと、被害者又は運転者以外の第三者に故意又は過失があったこと並びに自動車に構造上の欠陥又は機能の障害がなかったことを証明したときは、この限りでない。

運行とは、自賠法2条で「人又は物を運送するとしないとにかかわらず、自動車を当該装置の用い方に従い用いることをいう」と定められています。
運行の意義は、「当該装置」をどのように解釈するかで議論がなされてきました。

運行にあたる場合

・走行中・・・エンジンの故障によりロープで牽引されているが、自らのハンドル操作などにより操作の自由を有する場合には、故障車自体の運行行為となります。

・停車中・・・道路上に駐停車することは、他の車両の円滑な進行を阻害し、他の車両、通行人に危険を生じさせる原因となり、運行にあたると解釈されています。停車中のドアの開閉による事故も運行による事故となります。

・特殊自動車・・・ダンプカー、フォークリフト、ミキサー車、クレーン車等の特殊車も「当該装置」として解釈します。

運行にあたらない場合

・荷物の積み降ろし・・・走行と荷物の積み降ろし作業との間に連続性が認められない場合は、運行にあたらないと解釈されています。

・自然現象・・・自然現象を原因とする自動車事故は、運行にあたって起こった事故とは解釈されません。

・工場内・・・修理作業や車両整備を行っているときの事故は、運行によって起こった事故とは解釈されません。

運行供用者

自己の為に自動車を運行の用に供する者を、運行供用者といいます。
その運行による利益が帰属していたかどうかで判断されます。多くの場合、自動車の保有者や車を貸した人が含まれます。しかし、盗難車については運行の利益は及びません。

なお、
・自己及び運転者が自動車の運行に関し注意を怠らなかったこと
・被害者又は運転者以外の第三者に故意又は過失があったこと
・自動車に構造上の欠陥又は機能の障害がなかったこと
を加害者側が完全に立証した場合は、加害者は事故の責を負わないこととなります。つまり、被害者側は加害者の自賠責保険が使えなくなります。(厳密に言えば、加害者は加害者ではなくなります)
しかし、これら三つの条件が加害者側で完全に立証されない限り、加害者は責を逃れることができないので、自賠責保険は被害者にとっては非常に有利です。つまり、自賠責保険は被害者を救済する意図の強い保険であることがわかります。

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自動車保険の内容について

自動車保険について、簡単にまとめたいと思います。

賠償保険

・対物賠償責任保険・・・自動車を運転していて誰かの物を自動車の運転に起因する原因によって破損させたときに、その金銭的賠償と交渉代行を行います。

・対人賠償責任保険・・・自動車の運転に起因する原因によって誰かに怪我をさせたときに、その金銭的賠償と交渉代行を行います。

補償保険

・人身傷害保険

①運転者、同乗者が契約している自動車に乗っているときに怪我をした場合に、実際にかかった金銭の補償をします。

②契約者とその同居の親族が歩行中や自転車走行中に他の自動車と事故になったとき、また他の自動車に乗っているときに怪我をした場合に、実際にかかった金銭の補償をします。

③契約者とその同居の親族が自転車や他の乗り物(バス、電車、飛行機等、主に公共交通機関)に乗っているときに怪我をした場合に、実際にかかった金銭の補償をします。

※①のみが選択された契約も可能となっています。

・搭乗者傷害保険

①運転者、同乗者が契約している自動車に乗っているときに怪我をしたまたは死亡した場合に、死亡金額、後遺障害の等級による金額が部位や重さにしたがって定額で補償されます。

②運転者、同乗者が自動車に乗っているときに怪我をしたまたは死亡した場合に、死亡金額、後遺障害の等級による金額が入通院の日数×保険日額によって補償されます。

※①または②の選択になります。①が販売されているケースが多いです。

・車両保険

自分の車が事故で壊れた、水没した、いたずらにあった等の場合に修理費が補償されます。修理費が車の価値(契約金額)を超えた場合は全損となり、契約金額全額が補償されます。

特約

数多くあるため、一部のみ紹介します。

・無保険車傷害特約

保険に入っていない、保険が足りない、支払い能力のない加害者やひき逃げによって相手が不明の場合に、自ら加入の保険が代わりに補償します。
契約自動車に乗っていても、歩行中や自転車、他の車(任意保険に入っていなくても)に搭乗中でも適用されます。
ただし、死亡、後遺障害の場合に限定されます。補償の範囲は最高2億円もしくは無制限となっている場合が多く、実際にかかった金額を補償します。

・自損事故特約

自損事故(100%自身による過失)によって事故を起こし、怪我または死亡した場合に、死亡1500万円、後遺障害は等級に応じて所定額の保険金が支払われます。

・弁護士費用特約

弁護士、司法書士、行政書士に対して支出した報酬、訴訟費用等が300万円を限度に支払われます。
※司法書士、行政書士は対象外としている会社もあります。300万円を限度とはいっても、弁護士等と契約者が取り決めた報酬が無条件で支払われることはありません。あくまで、保険会社の納得する範囲でのみ支払われます。

・法律相談補償特約

法律相談の対価として弁護士、司法書士または行政書士に支払った費用を10万円を限度に支払われます。

以上見てきたように、自動車保険には様々な補償、特約等があります。一度自動車保険の証券、約款を取り出して、契約内容がどのようになっているのかをご確認されてみてはいかがでしょうか。

自賠責保険